大陸北部にある半島の領地と、その周りにある大小様々な島々によって構成される小国。
約270年前、シュレスベルク帝国内ユクトランド公主領がロマッシア帝国の後押しを受けて独立し成立した。
気候は穏やか、国土のあちこちに美しい景観を持ち「水の国」と呼ばれることもある。国自体が若いこともあり、非常におおらかで移民にも寛容であるため、かなり多国籍で人種も様々である。
現在の王は女王マルレナ2世。温厚で美しい国母として民に慕われている。
軍は王立となり、陸、海の二軍体制となる。大陸大戦中に陸軍内に航空部隊を新設。大戦後の改編を経て陸、海軍ともに航空部隊を要しているが、空軍の設立には至っていない。

正式名称は、『ユクトランド王立陸軍 南部旅団 第一航空中隊旗下 第一独立小隊』。
大戦後、シュレスベルク帝国への警戒と、空軍開設への実験として設立された航空小隊のひとつ。
パイロット達の所属する『航空分隊』、整備班や補給班、衛生班などの『支援分隊』、基地を守る兵力である『防衛分隊』の3つの分隊からなる。
主人公の配属先で、ほぼ男性で構成されている。女性は、衛生兵を含め、十数名のみ。
通称【オオルリ】と呼ばれる、ロビュ小隊に配備されている水上機。
なお水上機とは、水面上で滑走が可能な機体構造をした飛行機のことである。

ユクトランド王国が大陸大戦前期において、航空戦力に制圧されがちな狭い領土を守り善戦した立役者とも言える機体。
王国三機目にして初の「戦闘機」であるこの機体は、推進式プロペラや船型の水上艇、そして大きな水中用のキールとそれを畳み込む他に類を見ない機構ゆえに、大戦初期に諸国から登場した各種名機を超越した「迷」機としても知られている。
翼上にエンジンを配しているため重量バランスの不安定さが指摘されているが、この機体に関して言えば胴体やキールの重さと六気筒にしては軽いV型エンジンの構造から、バランスの面では実は優れているという評価もある。
尾翼が非常に小さく、しかも垂直尾翼のみだった為、ラダーと安定翼としての機能しか有していない。ゆえに主翼がエレボンの役目を有しているが、このような機構は後年デルタ翼機や全翼機で採用していった技術であり、そういう意味でも珍しい機体と言える。浮力をそれほど得られず、機種の上下運動の弱かったであろうこの機体は、ループがかなり難しかったと推測される。
それまでの王国の機体同様、複座機は無く、パイロットの育成には苦労していたと言われている。特に離着陸時の水中安定翼としても使うキールの扱いが難しく、ベテランパイロットでも機種転換時に苦労したという。
以上のように問題点は様々挙げられているが、機体の総合力は非常に高い。理由としては、軽さや機体性能を活かした機敏な動きに長けていたこと、水さえあれば離陸できる水上機の利点等が挙げられる。特に機体性能ではシュレスベルク帝国のLa-17「ケーファー」とも互角以上にやりあい戦線を有利にしたが、航続距離の問題で積極的な前進には寄与できず、あくまでも国を守る為の戦いに徹していたと言われている。後にLa-20「ヤクトケーファー」に大きく後れを取ることになるが………。
