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水上機「ヤクトケーファー」

1910年頃のシュレスベルク帝国は既に機種選定にトライアル方式を採用する程に国内の航空機開発能力が発展していた。これには帝国の軍拡主義が電撃戦に有効な航空戦力の拡大を特に重視していた結果であったと言われている。その証左として、他国との航空機開発能力はその全てを合わせて比較してもまだ強いとさえ言われていた。その帝国の航空機開発の円熟後期に登場したのが本機、ヤクトケーファーである。

この頃の帝国内のトライアルを勝ち抜く為、各社は様々なギミックを航空機に付加し、挑んでいた。本機のベース機である名機La-17「ケーファー」もそういった中で登場した機体である。
移動滑走路としての河川の活用を目指して開発されたケーファーは水上艇、大型単胴のボディに内蔵された高出力のエンジン、後退翼とデルタ翼の中間のような翼を機体前部に持つ等の特徴を持っている。

水上機の採用については、帝国内を突き抜けていた大きな河川が丁度敵国の主要都市に向いていた事(街の成り立ちから言えば当然の事だ)、戦線を進めて制圧した敵国内でそのまま着水出来る事を理由に推し進めており、侵攻時は実際そのような運用もされた。しかし、大戦中の運用だったケーファーはともかく、戦後の安定期にロールアウトしたヤクトケーファーは軍施設近隣に施工されたドックからの出撃、帰投が多かったという。
エンジンはケーファーのV10型水冷エンジンから更に大型化したV12型水冷エンジンをボディに所狭しと収めているがラジエーターの効率化などの結果エンジンマウントは共通。実はケーファーとの差異はこのエンジンと機体素材の変更のみであり、一部のヤクトケーファーはケーファーのエンジンを換装して再ロールアウトしていた。
翼部のデザインも勿論ケーファーのそれのままである。機体前面に大きく展開されたデルタ翼的な外見をしているが、本来のデルタよりは前後の長さが足りず、機能としてはテーパー翼のそれを意識していると言われている。垂直尾翼、水平尾翼は当時としては小型の物が採用されているが、強力なエンジン出力の恩恵を受け、十分すぎる性能を発揮出来たとされている。

ケーファーとの一番の違いはエンジン出力であり、バランスの取れたケーファーに比べ、ヤクトケーファーはよりパワー重視の機体といえる。先述の通り、新規素材の採用による軽量化とエンジン以外でケーファーとの差異はなく、それだけケーファーの設計が良かったと言えるし、機体の耐久力、性能限界に関しては過剰性能であったとも言える。ちなみに外見上はエンジンの大きさが違う為判別は可能。
実績面では大戦後各国がケーファーの性能に追いついてきたところでヤクトケーファーがロールアウトし、又頭一つ秀でる形となり最強の名を得た。が、その後数年は実戦がそれ程あったわけではないので撃墜数、被撃墜数共に少数であった為、戦史に名を残す事はほとんど無かった。
なお「JagdKafer」は帝国語での表記であり、クローニ語では「JaktKafer」となる。